●今までに日本画と自分の作品との関係性について意識したことがありますか? |
1.はい |
●1に該当した方。具体的にどのように意識しましたか?あるいはしていますか? |
そもそも私が大学で日本画を専攻した理由のひとつは、日本人が近、現代美術を論じる時、”絵画とは何か”という問いかけの”絵画”の中に、西洋絵画しか含まれていないのは何故だろうという素朴な疑問があったからです。つまり、”絵画とは何か”の”絵画”に東洋の絵画をあてはめてみたら?というのが現在の創作活動の発端といえなくもないです。 |
●自分の作品はしいていうなら何と呼ばれるのが望ましいですか?
あるいはどの様な位置付けで見られる事が望ましいですか? |
近代日本画は、多様で豊穣な近代以前の日本美術に対してあまりにも限られたアプローチしかしてきませんでした。特に戦後になると、タブローという矩形のリングでのみおこなわれる競技と化した感があります。私の仕事はそう言う意味では、バトルロワイヤル的なことをやっていると思っていただいても良いかもしれません。 |
●現在の様な作風に変化したのはいつ、どの様な事がきっかけですか?
思い当たる事があればお答え願います。 |
日本の絵画は伝統的な西洋絵画のように、単なる二次元空間上のバーチャルな三次元イメージではなく、それ自体三次元空間内の二次元的オブジェでもあるので(屏風や扇、蒔絵を考えてもらえば良いかと思います。このことは単に”装飾的”という言葉で片付けられていることでもあります。)、カットアウトしたり、同じ図柄をくり返したり、再構成したりするのがが容易だということに気付いたのがきっかけです。三次元空間内にいろんな方向で二次元的オブジェを配置、再構成すれば、絵画が彫刻のふりをすることだって可能です。
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●膠を使う方。濃度は何%ですか?あるいは水に対して何膠をどのくらいいれますか?
又、ドーサの濃度はどのくらいですか? |
膠、ド−サ共濃度を数値化したことはありません。三千本膠をベースにブレンドします。 |
●日本画の画材に対する自分なりのこだわりなどはありますか? |
アクリルを使う作品も多いので、こだわっているとはいえませんが。膠を使う方が感覚的に馴染むし、気持ち良い。 |
●あなたにとって日本画とは何ですか? |
問の”日本画”がいわゆる”近代日本画”を指しているのなら、私のはそれ以外です。 |
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